骨董という用語には古めかしさがありますが、アンティークという借用語を使えば、オシャレな印象を与えることも可能です。ところが、アンティークという言葉の歴史は非常に古く、古代ローマの時代まで遡ります。もともとはラテン語でしたが、中世のフランス語を経由して英語にも取り入れられ、現在では骨董の用語として日本でも使われています。
骨董品は古いだけでなく、悠久の歴史の中でも色褪せることがなく、美しさを保ち続けている作品のことを意味しています。近代化以前の絵画や彫刻などの作品は、一見すると古い作品のように思えますが、よく鑑賞すれば現代でも通用するデザインであることも分かります。
アンティーク作品には不変的な美しさがあるために、現代になっても骨董品として高く評価され、世界中に愛好者が存在しています。フランスで作られたアンティーク作品には、王朝時代の茶器や絵画などの名品が多いために、西洋の華やかな文化も象徴しています。
室内にはアンティークの作品があれば、部屋全体が明るくなり、重たい印象も和らげることができます。部屋の片隅には絵画を飾るだけでも、全体的な印象が明るくなります。玄関にも絵画を飾れば、来客の目や心を楽しませて、会話も進むようになります。
飲食店であれば、骨董の壺を入り口に飾り、季節の花々を生けることもあります。壺を置くだけでなく、繊細な美意識を活かして花を生けることは、おもてなしの演出として昔から行われています。小さな壺に花を一輪だけ生けるだけでも、侘び寂びの心を表現できます。
日本的な骨董作品は、外国からの来客にも人気があります。アンティーク作品と名前を変えても、日本的な和の心を表現した作品には、国境を越えて通用する魅力があります。伝統的な茶器や花入れは、外国の人が購入する場合には、インテリアとして使われることがあります。骨董の作品には柔軟なデザイン性もありますから、外国へ輸出されても、十分に順応できる良さがあります。
最終更新日:2023/5/11